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2011年4月28日木曜日

マスコミに見る世論誘導の実態!

今朝の日経 "春秋" 欄を見て、またか!と思ったのは私だけではないだろう。 文字面を見ている限り別におかしいことが書かれているわけではない。 しかし、昨日の朝刊に載っていた前ニューヨーク市長、ジュリアーニ氏の発言内容と比較してみれば、そこには明らかな論点のすり替えと世論誘導がある。

"危機に臨んで一番重要なのは何か" という質問に対して、氏は、まず "指揮と制御だ、しかし危機を制御することなど出来ない。 でも誰かが必ず責任を負わなければならないし、方向性を示さなければならない。" と答えた上で、さらに言葉を継いで "指揮で大事なのはワンボイスだ。 一人が無理な場合でもワン・セントラルボイスにする。・・・" と明言している。 要するに権限と責任の集中・一本化を前提とした陣頭指揮である。 実際に彼がとった行動がそうだったことは、誰でも知っている。

しかし、"春秋子" は、意識的にその発言に触れることを避け、"・・・ニューヨークの治安を回復したジュリアーニ前市長が、本誌のインタビューで危機管理における情報公開の重要性を強調している。・・・" として、論点を自分たちマスコミに都合の良い方向にすり替え、ジュリアーニ氏の論点の最重要ポイントである "ワン・ボイス、すなはち指揮命令系統と責任所在の一本化" を無視している。 恐らくそれを認めたら自分たちが世論の名において勝手なことを言えなくなることを知っているからだろう。

これは、決して言いがかりではない。 文章の達人をもって鳴る大新聞の編集者が、前日の自社のインタビュー記事の "最重点ポイント" (入試で経験済みだろう!)を見落としたはずがない!

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