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2010年2月5日金曜日

生還の損得勘定

生還の損得勘定

損・・・ 不自由な手足(運動神経の麻痺)と不快な肛門(自律神経の麻痺)と侭ならぬ感情の起伏等々々・・・ありとあらゆる不快症状
得・・・ 予期していた世の中の変化を目の当たりにしたこと。

変化その1 ・・・ 300年にわたる白人優位思想の終焉。
      1st  日本海海戦における連合艦隊の完勝
      2nd 大東亜戦争を契機とするアジア諸国の蜂起と独立
      3rd 非白人の米国大統領の誕生
変化その2・・・南部、益川、小林、下村4博士のノーベル賞同時受賞。とりわけ、南部、益川・小林3氏の物理学賞受賞は、クラシック音楽についで学術の分野でもユダヤ人に追いつき追い越した証左。

嘗て名古屋大学物理学科の創設者であった故坂田昌一博士がある対談でこう語ったのを読んだことがある。
『物理学は現象論から出発して実体論まで歩を進めてきた。しかし、本質論の領域には一歩も踏み込んでいない。』

私の祖父が参禅した故原田祖岳老師は、アインシュタインによる相対性理論の発表に接し、「われわれは悟りの内容をいかに伝えるかに苦心してきたがそれは不可能だと感じ、『不立文字』、『只管打座』を唱えてきた。しかし、これからは科学者が説明してくれるだろう。」と語ったという。半世紀以上も前、何度も父から聞かされた話だ。

今回の受賞者について言えば、益川、小林両博士の理論はHOWは語ってもWHYは何も教えてくれない。その意味では実体論の範疇に止まる。しかし南部博士の理論は本質論の1歩手前まで迫っているように思われる。その意味ではホーキングはもとよりアインシュタインをも超えたと言えよう。

しかし以上の2点をどうでもよいと思うほど感動したのは、小林博士の夫人がTVのインタビューに答えて語ったつぎの一言だった。夫人は小林氏の母堂が氏の受賞を見ずに他界されたことに触れそれが一番の心残りだといった後、こうつぶやかれた。
『 ・・でも 人生ってそういうものですよね・・』
願わくは、世界中の誰でもよいから私の生きているうちに、我々の存在が宇宙に痕跡を残すや否や・・・生命体の営為に因果律が存在しうるや否や・・・を教えてほしい。

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