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2015年12月31日木曜日

天皇の存在価値・・戦前的国粋主義者の神国イデオロギーや戦後民主主義者の人権イデオロギーの独善を排す!

天皇の存在価値は、人格でも能力でもなく神話と家系によって統治権の正当性が維持されていることです。
中国や欧米のように権力者の交代によって目まぐるしく国家が誕生する世界では、新たな統治者は、絶えず統治権の正当性を問われるため、歴史の書き換えやプロパガンダに忙しく、人民の福利など本気で考えて居られません。 それは、米国のように選挙で擬制王権たる大統領を選出する"形式的" 民主主義国家も例外ではありません。米国の唱える民主主義が、時に選民主義者のプロパガンダに過ぎないと評される所以です。

蒋介石が南京や重慶の人民を見捨てても、故宮から持ち出した数万点に及ぶ宝物(玉や書画)だけは、1点も捨てずに台湾まで持ち込んだ理由は何だったでしょうか。 青年時代、日本留学中に伊勢神宮を訪れた彼は、千数百年に及ぶ天皇の統治権が三種の神器によって支えられている事を知って愕然としたそうです。 恐らく、中華民国の正当性を主張するためには、"中国版三種の神器" が不可欠だと考えていたに違いありません。 

天皇の統治権を支えるものが三種の神器だけだというわけではありませんが、それに象徴される伝統の継続性にあることは確かでしょう。 英国、スエーデン、デンマーク etc. が、連邦制国家や共和制国家よりも安定で、実質的に民主主義的な所以です。

ただし、エリートが選民意識で舞い上がり、国民一般を見下して独走しないようにするためには、徹底したノブレス・オブリージュの存在が不可欠です。嘗ての米英にはそれがありましたが、李氏朝鮮にはそれが全く有りませんでした。我が国は少なくとも明治天皇以来、今上天皇に到るまでそれが貫徹しています。 その功績の一端は西郷隆盛や山岡鉄舟による宮廷改革と明治天皇の人格教育でしょう。
http://byoshonikki.blogspot.jp/2014/12/blog-post_25.html

1 件のコメント:

  1. 「戦前的国粋主義者の神国イデオロギー」の独善は、「文明の衝突」 の時代における強大な他文明を敵に回しかねません。
    また、「戦後民主主義者の人権イデオロギーの独善」 は、西欧近代文明による世界支配を肯定することを意味します。
    いずれも、本来の日本的価値観とは相容れません。
    私の考える日本的価値観とは、「神との契約(旧約、新約)」 ではなく、「人格の陶冶=修養」 に最高の価値を置く世界観です。
    武道やスポーツに限らず、仕事でも趣味でもすべて、「道」 を究める「修養」 に帰着させてしまう真面目さは、西欧のピューリタンの追随も許しません。
    この日本的特性を破壊しようとしたのが占領軍によるWGIPであり、その価値を否定し続けているのが韓国だといえば、納得されるのではないでしょうか。

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