今日の日経夕刊のコラムで、ニューヨークから西村博之記者が、今年のノーベル経済学賞受賞者に決まったサージェント・米ニューヨーク大教授のインタビューでの答えを報告していた。
要するに、US も当初、13州が皆破産状態だったが、後に初代大統領となるジョージ・ワシントンやその参謀で「強い中央政府」の支持者だったアレクサンダー・ハミルトン等が、連邦政府に各州の債務を移すとともに、各州の関税徴収権を集中させたことで解決の方向に向かった。今の EU にはその権限がない。全ては政治的決断一つにかかっているというものである。
では、今の日本はどうか。 それが私の言いたいことである。
US は、 US としての国益を決定する機関(連邦政府)を作ることに成功したが、EU は成功していない上、その意思すら当てにならない。
日本の場合、憲法はもともと不出来な上、その正当性すら怪しいところへ持ってきて、最近では国益概念の一致どころか、概念そのものの存在すら消されつつある。
要するに、日本が国家でないのは、EUが国家でないのと同じだと言うことだ。
国家不要論者は、その何処が悪いと言いそうだが、独立国を持たない民族の苦難の歴史を知らない極楽トンボや資産を外国に隠しておけば良いと言う金持ちエゴイスト(売国奴という)と議論しても無駄だから、この辺でやめておく。 だいいち、外国と言う "国家" が無ければそれも出来ないことくらい判らないとは言わせない!
ついでに言うが、リンカーン大統領が、未だに、米国で一番尊敬されているのは、奴隷解放より合衆国の分裂を回避することの方が遥かに重要だと言うことを知っており、かつ、それを明言したからだ。
くどいようだが、彼は国を救ったから尊敬されているのであり、決して国民の一部に過ぎない黒人奴隷を解放したから尊敬されているのではない。
2011年10月13日木曜日
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