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2011年10月8日土曜日

渋沢栄一の "「論語と算盤」 再評価" に思う。

アダム・スミスは、生涯に2冊の大著を残している。1763年の最初の著書『道徳感情論』(The Theory of Moral Sentiments)と 1776年の通称『国富論』(The Wealth of Nations)である。前者が後者の大前提になっているという説を何処かで読んだ記憶がある。 多分、何年か前の日経 "経済教室" 欄だったと思う。そうだとすれば、前者を挙げずして後者を源流とする "アングロ・サクソン型資本主義" のみを槍玉に挙げるのは、片手落ちであり、"経済学の祖" に対して礼を失することになる。

今朝の日経 "文化" 欄で、編集委員 河野孝氏が、「論語と算盤」に関して、当時ナポレオン3世統治下でのサン=シモン主義政策の影響を指摘した社会政策学者の新説を紹介しているが、時代背景から考えれば肯けないことはない。 しかし、なぜ、その前に 「道徳感情論」に触れないのか、徒らに、アングロ・サクソン悪玉論を唱えていれば良いというものではあるまい。 それとも私の考えすぎか?

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