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2024年5月17日金曜日

人生を損得で考える人々

人生を損得で考える人々
「こういう性格は一生損をする!」
これは小学校6年最終学期の通信簿に3年間お世話になった担任教師が書いた忠告です。
それ以来私はその教師を尊敬できなくなりました。彼は12歳の生徒に人生で大切なことは損得だと教えたのです。一体この人は生き甲斐や志などどうでもよいと言いたかったのでしょうか。
以来70年間、この言葉に反発して生きてきましたが、結局ただの綺麗ごとに拘って生きてきたに過ぎず、社会的には人畜無害の人生でした。
世間一般の常識から言えば損な人生だったかもしれない。
東大講師のオファーを見送り、米国大学への研究留学のオファーも見送りいくつかの出版社からの執筆依頼も見送り、そのほか出逢いなど数々のチャンスもすべて見送った。理由はすべてあの教師が言ったこういう性格「人前に立ちたくない、人と交渉したくない、慣れない事をするのは億劫だ。」を変えなかったからである。というより、彼への反発を自分の怠惰な性格を正当化する口実にして来たからと言うべきだろう。
しかし、私にとってそれが損だったのか得だったのかは私以外の誰にも分からない。いや私にも分からない。

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