2月2日の投稿を引用させていただくと
・・・大動脈を人工血管に置換する際、人工心肺に切り替えるが、置換手術そのものよりも、それに起因する後遺症(虚血性脳梗塞及び臓器障害)の方が遥かに悲惨である。
私の場合、植物状態1週間、排泄障害(要するに垂れ流し)4ヶ月、1年以上たった今も手足の痺れや麻痺のほか息切れや動悸に悩まされている。・・・
たいていの場合、救命ばかりクローズアップされているが、“それに起因する後遺症(虚血性脳梗塞及び臓器障害)”は故意か否かは敢えて問わないが殆ど無視されている。
妻から聞いた私の息子(IT企業のSE)と執刀医のやりとりを以下に記すが、これが正しい説明である。
医師 “ 手術は成功しました ”
息子 “ 要するに救命したと言うことですね ”
医師 “ そのとおりです ”
息子は、これから後に続くであろう一家の苦難を覚悟したに違いない。
無責任なTVが取り上げる際も非常に確率の低い幸運なケースがいかにも一般的なケースであるかのように説明される。
虚血性脳梗塞及び臓器障害と言う表現も誤解惹起的である。私の場合など、看護師ですら『単なる脳梗塞患者』だと誤解する者が多く、担当者が変わる度に説明しなければならなかった。
正確には、『 “人工心肺下での長時間に及ぶ低温手術に伴う虚血状態” を主因とする “全身に及ぶ多臓器障害” 』と言うべきで、脳梗塞なんぞは、単に虚血状態によって障害を受けた多臓器のなかの一臓器に過ぎない。
日経新聞が作家の立松和平氏の死因を単に『多臓器不全』と報じていたが、まったくの誤りか、さもなければ、すり替えだ。多臓器の障害が突然、同時に起こるるはずが無い。
真の死因は飽くまでも、『 大動脈置換手術に伴う虚血状態を主因とする多臓器不全 』である。病院や新聞社は何を恐れているのだろうか。医療事故でなくても当然ありうるケースなのだから堂々と正確な報道をすべきだ。地下の立松氏もきっとそう言うに違いない。ついでに言うと、『不全』 という言い方も実にうさんくさい。 医学者は徒に言葉遊びで時間を潰すなと言いたくなる。 更に言うと、 『術後の合併症』 という言い方もごまかしである。 手術が引き起こしたダメージである以上、少なくとも 『手術の後遺症』 と言うべきであり、徒に手術に伴うリスクの存在を隠すような言い方は、百害あって一利なしである。
2010年3月3日水曜日
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