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2014年11月28日金曜日

攘夷か開国か・・安倍政権を評価するためのフレームワーク

攘夷か開国か・・安倍政権を評価するためのフレームワーク(完・・10月24日)

水道事業の民営化と外資への開放、郵政民営化やTPPをはじめとする欧米との確執(かくしゅう)は、幕末以来続いている攘夷論と開国論の延長そのものである。
したがって、その功罪(成否)の答えもヒントも明治維新史の中にすべて存在する。
その構図は以下の通り、
攘夷派(スローガン=尊皇攘夷)
・主張(建前): 神国日本über alles
・動機(本音): 倒幕の口実
・功罪(成否): 旧支配層の一掃と指導者の若返り
・代表的人物: 高杉晋作(列強に対峙・民族路線) 
開国派(スローガン=文明開化)
・主張(建前): 和魂洋才
・動機(本音): 西洋列強へのキャッチアップ
・功罪(成否): 白人支配の既成事実化(名誉白人待遇の欺瞞)
・代表的人物: 西郷隆盛・勝海舟(列強に対峙・民族路線)
         : 大久保利通・岩倉具視(列強に追随・欧化路線)
高杉晋作像
①アヘン戦争後の上海租借地で西洋支配の実態を知る
②身分を問わず志願兵を募り、奇兵隊と名づける・・わが国、国民皆兵制の魁
③馬関戦争敗北で西洋列強の実力を認識、長州藩近代化を断行、
③講和交渉で、彦島の租借要求を断固として拒否し、植民地化の芽を絶つ
④藩庁からは、危険人物と看做され謹慎や投獄の扱いを受けながら、危急存亡の際は、藩主直々の命令で呼び出された切れ者
⑤生かしておきたかった志士の筆頭・・結核に斃れた早世の英雄、享年27才1
http://www.h5.dion.ne.jp/~chosyu/nihonwomamottutatakasugisinsakunoigyou.htm
西郷隆盛像、
①薩英戦争敗北で西洋列強の実力を認識、薩摩藩近代化を断行
②英公使パークスの薩摩藩援助(罠)をはぐらかす外交力と見識
③宮廷改革、廃藩置県、を断行する決断力と人望
④山岡鉄舟(旧幕臣)、村田新八(薩摩藩士)を明治天皇養育係に押す慧眼
⑤東郷平八郎(薩摩藩士)の英国留学を実現する名伯楽
⑥ビスマルク(軍事力行使を控え多角外交を展開)を称揚する深謀遠慮の人
⑦政府工作員の暗躍に憤激して暴発した私学校生徒を切り捨てず、敢えて敗軍の将となった義と情の人
⑧鉄舟 とともに明治天皇が全幅の信頼をおき、生涯、心の支えとしていた人物。
⑨初代首相にしたかった人物・・それを何としても阻止したい勢力が存在した!
http://byoshonikki.blogspot.jp/2013/04/blog-post_17.html
http://www2s.biglobe.ne.jp/%257Enippon/jogdb_h18/jog429.html
http://saigou.at.webry.info/201208/article_1.html
以上を踏まえて安倍政権を評価すると・・・

TPP(世界市場の再編成)の是非
・市場開放: 開国を前提とする外交戦(西郷・勝路線)
・社会制度: 開明的民族主義(西郷・勝路線)
・国内改革: 既得権力との戦い(敵は内外にあり・・廃藩置県に匹敵する難事業)
国家戦略の選択
・民族文化の並立(西郷・勝路線)か西欧文化に同化(大久保・岩倉路線)か?
・安倍政権の路線: 今のところ西郷・勝路線を貫こうとしているかに思われる。

安倍政権は明治維新で妥協せざるを得なかった真の民族独立を目指しているかに見えるが、周囲には敗戦利得者を中心とする似非民主主義者が跋扈している。
今のところ、絶妙なフットワーク(押すときは押し、退くときは退く)で地雷原を渡り切ろうとしている。
内外の日本封じ込め勢力の執拗な挑発をかわしつつ、インド、ロシア、ブラジル、オーストラリアという21世紀の超大国予備軍を押さえて内堀を固め、さらに、アセアン、アフリカ、アラブ諸国を外堀に取り込もうという大戦略が垣間見える。
さらに付け加えるなら、イスラエルという強力な友軍を介して、欧米の穏健・良識派と気脈を通じていることも当然のこととして考えなければならない。
それを何としても阻止したい内外の反日勢力が存在する!
間違っても挑発に乗ってはならない。
望むらくは、良識ある愛国日本人が、反安倍キャンペーンに踊らされないことだ。

2014年11月26日水曜日

母国語なくして国家民族なし

日本人は英語が苦手なのではなく、大半の日本人にとって英語など必要が無いから適当にやっているだけです。
英語だって、これから何十年保つかわかりません。
50年前のロシア語ブームはどこへ行ってしまったのでしょう。
http://50yearsagotoday.blogspot.jp/2010/10/19601024.html
日本語で間に合うことを何故英語で言い換えなければならないのでしょう。
イスラエルは、建国時に集まってきた移住者の殆どがヨーロッパ系の言語を話していましたが、あえて死語と化していたヘブライ語を復活させて国語にしました。
2000年以上、放浪しながら滅びなかった民族たる所以です。


日本語で書かれた書籍が売られているのを当たり前と思っていた事自体が世界的には稀だったという驚きの事実。そして 先人達に感謝。日本最高
アップロードしたユーザー: XXYYTUBE_.

2014年11月20日木曜日

政治に関心のある方へ・・私自身はノンポリですが

新聞、TVで報道されないことを、ネットで知るのは結構だし必要なことだと思いますが、ネットの世界は玉石混交で、概ね政府の真面目な活動まで扱き下ろす方向に偏向しがちです。

基本的には政府の報道をきちんと読んだ上で、他のメディアの批判報道を見て真偽を判断すべきでしょう。その場合も、飽くまでも判断であって、真偽を確実に確かめる方法はありません。

首相官邸トップ>新着情報
http://www.kantei.go.jp/jp/news/index.html

三つ子の魂百まで・・里山賛歌

私は群馬県の渡良瀬川上流で幼い日を過ごしましたが、里山の景色は日本中同じようで、故郷に帰ったような気がします。


https://www.facebook.com/masuteru.sekiguchi/posts/746392255440990?pnref=story

2014年11月13日木曜日

タイと日本・・植民地化を回避した知恵と気概

日本と並んで植民地化を回避してきたタイは、大戦中も対米中立を維持していましたが、日本の敗戦直前に対日宣戦布告し、戦後体制で戦勝国の地位を確保すると言う絶妙の外交力を発揮しました。

今回の軍事政権も、国際的な(欧米流の!)軍政否定論を百も承知の上で、米中対立の好機を捉えて、クーデターを決行し、腐敗政治家を一掃した上で、欧米に介入の隙を与える前に、早期の民生復帰を宣言すると言う離れ業を演じています。
戦前の日本の青年将校たちがお粗末だったのは、欧米に、クーデター= 軍部独裁=狂信的軍国主義、というレッテルを貼る口実と隙を見せたことです。
それでも、何もしない今の自衛隊よりはマシかも知れませんが・・そうかと言って、戦前の軍人以上に馬鹿正直な田母神氏を担いでクーデターなど起こしたら、その日のうちに米軍に制圧されてしまうでしょう。
裏で米国の了解を取った上で左翼一掃の手段として一芝居打つと言うのなら、ありえない話ではなくなりますが、米国主導でなければ実行不可能でしょう。。
それにつけても、タイの外交力には、驚嘆するばかりです。
幕末に高杉晋作や榎本武揚、西郷隆盛、らがやって以来、日本では誰もできなかったことです。 

タイの対米中立と対日宣戦布告を可能にしたのは、 駐アメリカ合衆国大使のセーニー・プラーモートが、本国政府からの対米宣戦布告の通達を拒否、対日レジスタンス運動を開始していたからですが、幕末の日本で幕府の命令に従わず、函館政府の独立を欧米に承認させた榎本武揚も同じことを考えていたに違いありません。 官軍に降伏する際、敵将黒田清隆に、日本にとって失うに忍びないとの遺言とともに ライデン大学留学中に学んだ『万国海律全書』を託したことからもその真意が、日本国の生き残り策だったことは明らかです。

2014年11月11日火曜日

新通商秩序と安倍外交・・TPPにどう対処すべきか

TPPにどう対処すべきか 

【米国のパワーシフト】
共和党が上院でも多数を占め、オバマ政権の足を引っ張ると言う意見がある一方、議会が共和党に一本化されたことで、反って政権運営はやり易くなるという見方もあります。 私も後者の意見に賛成です。 とくに外交戦略では、国益に徹した行動をとるはずで、日本にとってより、中国にとって有利な状況になったと考えたほうが正解でしょう。 安倍多角外交の真価が問われるのはこれからです。 米中という飛車角を封じる妙手は何か? 

【米国の対中国政策】
米国の主戦派も融和派も、日中離間策が国益の根底であることでは一致していると考えないと判断を誤るでしょう。
http://byoshonikki.blogspot.jp/2014/02/blog-post_25.html
違いと言えば、主戦派は、日中間の小規模紛争は、米国の国益上、常に歓迎する立場であり、米国の存立のために必要なら大規模戦争も辞さない強固な意志を持っているように思われるのに対し、融和派は、極力、軍事衝突を回避し、経済的もしくは、金融上の利権拡大に重点を置いているということだろうと思います。その場合、飽くまでも、日中両国が米国の利権拡大、少なくとも利権確保を妨げない通商政策を受け入れることが条件になるはずです。それらが満たされない場合、最後の手段は、主戦派に同調することになると思います。戦前の満州国を巡る顛末は、それを如実に物語っています。 これは、謀略でもなんでもない当たり前の政策で、米国エリートだけでなく、ASEAN、APEC・・etc.のリーダー達にとっても暗黙の了解事項でしょう。 http://byoshonikki.blogspot.jp/2014/04/blog-post.html 

【EU、米国、日本の駆け引き】
米国は、オバマの中間選挙対策を口実にして、真の狙いが非関税障壁にあることを隠して来ましたが、欧州は、逆にそれが最も重要で、例示として郵政開放や鉄道の安全基準等を挙げ、そのためには、自動車やワインの関税引き下げに応じる用意があると言っています。
日本は、両者の真意を知ってかしらずか、関税交渉だけ騒いで、非関税障壁のことは噯にも出しません。
また、3者とも、ロシア、中国に対して積極的な攻勢に出る意思は無いようです。
一番腹黒い(賢い!)のは何処でしょう?

欧州の正論は、日本を非関税交渉の土俵に乗せるための囮で、日本がその土俵に乗った途端に、米国が豚肉や自動車の関税で妥協する見返りに、欧州案の延長上にあるかの如く装った米国版非関税障壁撤廃案を突きつけてくると言うシナリオもありえます。欧州案をミニマムラインとする米国と、それをマクシマムラインとして抵抗する日本の攻防という構図です。

どう考えても、欧州が主導権を握っているように見えますが、問題は米欧の間に裏取引があるかどうかでしょう。
http://byoshonikki.blogspot.jp/2014/05/blog-post_7.html 

【獅子身中の虫:農協】
差当り、憂慮されるのは、TPP交渉に関して米国内でリークされた陰謀説に気をとられているうちに、米・中・ASEAN・印・豪・・etc.に梯子をはずされ孤立することで、逆に日本の国力に応じた交渉力を失ってしまうことです。 安倍政権の足を引っ張っている最大の癌は、民主党ではなく、米作農家の保護を口実に『兼業農家と称する似非農家の既得権』を守るため、専業農家だけでなく全産業、全国民を食い物にしている農協(JA)でしょう。 彼らが本当に日本の米作文化を守りたいなら、米作専業農家だけを対象とする直接所得保障に反対する筈がありません。 http://byoshonikki.blogspot.jp/2013/08/tpp.html

二女性閣僚の辞任をどう見るか・・安倍、菅、小淵、松島四氏の器の真価?

愈々、波乱の第一幕が上った!

①米国のパワーシフト如何?
②四氏の政治感覚如何?

【米国のパワーシフト】

共和党が上院でも多数を占め、オバマ政権の足を引っ張ると言う意見がある一方、議会が共和党に一本化されたことで、反って政権運営はやり易くなるという見方もある。
私も後者の意見に賛成である。
とくに外交戦略では、国益に徹した行動をとるはずで、日本にとってより、中国にとって有利な状況になったと考えたほうが正解だろう。
安倍多角外交の真価が問われるのはこれからである。
米中という飛車角を封じる妙手は何か?

【4氏の政治感覚】

①安倍首相
女性登用は、それだけでも対外的に得点を稼げるのだから、安倍外交の一環として遣らない手はない、と読んだのは正解だろう。野党のスキャンダル作戦も、自ら脛に傷持つ身としては、遣り過ぎれば薮蛇になりかねないのは子供でもわかる。政治のプロである安倍晋三が、野党の揺さぶりを予想しなかったとは思えない。恐らく駄目元くらいに考えていたろうと思う。
任命責任などという言いがかりの無意味さには選挙民もいい加減ウンザリしているから、辞任の理由になどなる時代ではない。

②菅官房長官
両名の脇の甘さには拍子抜けしたかもしれないが、それも他の海千山千の連中のように汚れていない証拠だと言うことは承知の上で、あれこれ言わずにあっさり処分したのは見事である。こんなくだらないことで時間をつぶしている暇はないと言う態度には、まったく同感である。

③小渕前経産相
親の七光りに乗って議員になったのは良いが、選挙区の掌握が全然できていなかった。後援会のボスに牛耳られているようでは、田中真紀子以下である。
しかし、それに気が付くや直ちに全面的に非を認め、潔く辞任を表明し、政権へのダメージを最小限にとどめたのは、馬鹿でない証拠である。これを奇貨として後援会組織の刷新を断行し、一から自力で選挙を仕切れるようになれば大成するだろう。

④松島前法相
まったく法的に非難する理由がないことに、屁理屈で言掛かりを付けられただけだ。
したがって、法相である氏が、本人の意思としては辞任する気はないと頑強に抵抗したのは当然であり、そうあるべきでもあった。
にも拘らず、結局、辞任を受け入れたのには、それなりのシナリオがあったに違いない。
1、法相であるからには、法を犯していないという主張は絶対に譲れない。
2、しかし、野党はマスコミと共謀して、選挙法違反であるかのような印象操作をエスカレートさせ始めたので、国会運営の正常化のためという理由で、涙を呑んで(振りをして!)辞任する。
3、以上は首相、官房長官と共同で決めた筋書きだろう。官房長官が、「法相が言うことを聞かない」、とか言ってぼやいて見せたのもカモフラージュの心算だったに違いない。

それにしても、新聞記者の下らないしつこい質問によくもまあ、あれだけ丁寧かつ冷静に答えられるものだと感心する。
あれなら、いずれ中韓相手のタフ・ネゴシエーションも楽々とこなせるようになるだろう。


 「米国でも事情は同じ。女性の社会進出には時間が掛かる、忍耐と謙虚さが必要」・・・J・ケネディ大使の言ったことが良くわかります。
今頃、ホテルオークラのバー辺りに二人を招いて激励しているのではないか!